ついこの間の話なのですが、他部の上司が退職しました。

40歳すぎのおじさんだったのですが、勉強家で最近のIT事情にも詳しく、人当たりもよく、お酒大好きで飲み会をよく主催するおじさんでした。


いつも飲み会では、

「受託開発だけじゃ先は見えてる、自社サービス・自社製品を開発しないと」
「もっと若手にチャンスを与えて、自由なことをさせてほしい」
「管理職にもっと権限や予算が欲しい、責任はあるが権限はない」

みたいなことを部下に愚痴っていました。


その時はふーん、いい上司だなーとか思って聞いていました。


そしてそれから、そのおじさんはずっと客先常駐していたのですが3年くらい前に社内に戻って社内の受託開発のプロジェクトに携わるようになりました。
社内での立場もそこそこ上なので、プロジェクトではプロマネとして携わることになります。


そこからが地獄でした。


携わるプロジェクトは基本的に炎上。

「お客さんと合意はとっていない」
「開発メンバーがうまくやってくれると思った」

など、マネージャーとは思えない発言が飛び出します。


おかしいなーと思っていましたが、他の人から聞いたところでは、そもそもそのおじさんは客先常駐でずっと1人でやっていたので、プロマネとしての経験はないのでは、とのこと。

じゃあどうやって管理職になったんですか?と聞いたら、

「ゴルフをやって社長と仲良くなった」
「成果は出してないけどやる気だけで管理職になった」

なるほど、と納得しました。

そのおじさんは無能なのに管理職してもらった人だったのです。


飲み会で愚痴っている内容も、どこかの勉強会で聞いてきたことをそのまま言っているだけのようでした。
せっかく社内の上の方の立場にいるのに、やりたいことを計画して幹部会に諮るわけでもなく、飲み会で愚痴っているだけ。


結局、
「俺はお客さんのためにならない仕事はしない」
「お客さんの利益と会社の利益は相反する」
「お客さんのいい相談相手になるんだ」
といってコンサルタントになって転職していきました。


「キレイごとを追及する」

がモットーの印象に残る無能なおじさんでした。